私、売ることに決めました。稲沢市平和町、築100年の古民家

<稲沢市平和町古民家家主さんより>

私、売ることに決めました。私の実家、築約100年の古民家を売ることにしました。周りは田んぼと畑が広がり、自然豊かなのんびりしたところです。遠くに伊吹山と養老山脈、鈴鹿山脈が横一列に連なり、私の懐かしい思い出にはいつもこの光景が広がっています。のどかで、名前もね「平和町」って言うんです。合併して今は稲沢市になりましたが、元々は1万人ほどが住む濃尾平野の真ん中の小さな町でした。そんな程よく田舎にあるのが私の実家です。一昨年父が亡くなり、今は空き家になりました。Facebookでもたまに父との思い出と共に家のことや庭のことを書いてましたが、やはり主人を失うと家は、一気に元気をなくすんですよね。正氣‥と言うのか‥父が1日のほとんどの時間を過ごしていた庭も今は草が生い茂り、庭の良さを消してしまいました。縁側から見る庭が大好きだったのに、今は草にため息が出る‥父が愛した庭だからこそ、なんだか申し訳ない気持ちになって‥寂しいやら申し訳ないやら‥空き家になってから一年が経ち、2回目の秋を迎えました。庭の木々たちは何も変わらず季節を真っ当して、金木犀が花を咲かせ、無花果は実を付け、紅葉は黄金色に色を変えました。何とかしなければと思い、昨年秋、古民家plusの岩佐さんに思い切ってメッセージを送りました。「私の実家を見にきてくれませんか?」と。私としては、大事な思い出が詰まる実家をどうにかそのまま生かしてくれる人との出会いを心底求めていて、その出会いにかけたい‥と思ったんです。ただ、それだけ‥・。サッシじゃなくて、我が家は木枠の窓です。冬は、家の中なのに外気と変わらないぐらい寒いんです。隙間風というやつとの忍耐をかけての戦い。笑私が生まれる遥か前‥父や祖母、母から聞いた話。家を作るのに木を選び伐採して、その木を寝かせて15年以上かけて作られた家です。2階が蔵仕様 1階が住み家です。座敷や茶室、ほとんど和室の部屋です。父や祖父の遊び心と感性のおかげで、栗の木で作られた縁側や松の木だけで作られた松の間、檜の木だけで作られた檜の間など、部屋に合わせて使われている木が違っています。美は余白に宿る‥ではないけれど、無駄なスペースも山ほど。笑でもそれが味わい深く良いんですよね。「古い家だから〜」と相談をしたら、「ご実家は正真正銘‥古民家で素敵ですよ」と言っていただき、「古民家好きにはたまらないお家だから、ぜひ見学会しましょう!」とご提案いただきました。見学会では古民家plusのFacebookグループで集まった多くの方々と話ができてとても楽しかったのを覚えています。あの見学会がご縁で友人になった方々もいて、貴重な体験でした。あれから約半年・・・家族のこと、子供たちのこと、いろいろ熟慮を重ね・・・売ることにしたんです。人が住まなくなった家は朽ちるのが早いですよね。決断には少し時間がかかりましたが、少しでも早く次の家主さんとのご縁で、次の100年を重ねてほしいという想いからです。もし、ご興味のある方がいたら、古民家plusの岩佐さんまでご相談ください。いつでも見学ができるようにしておきます。

<古民家plus岩佐より>
約半年前の見学会、楽しかったですね~ 火鉢に火を起こして、お茶&お菓子をいただき、多くの方とコミュニケーションできました。その後、熟慮を重ね、古民家、売られるんです。価格は約200坪の大きな土地で、古民家&古屋付きで1,500万円。破格ですね。坪単価にして8万円ほどです。スーパーのカネスエ平和店(R155線沿い)が歩いてすぐにあるので、若い夫婦が、古民家で民泊経営しながら、敷地内に新築を建てても余裕があります。いずれにしろ、見ないと始まらないので、ご興味ある方は、個別にアテンドいたします。お気軽にご質問あればお答えしますよ。あの梁と柱は圧巻です。「古民家の活かし方」相談に乗りますよーーー

正面から古民家

古民家縁側