65歳からの起業。

先日、60代前半のご夫婦の「起業」をサポートすることになった。
起業というより、定年後の「自己実現」に近いかな。
1階はギャラリーと茶室。2階はご自宅。
終の棲家とあわせて、1階で収益を上げる企画だ。
年金プラスαでセカンドステージを悠々自適に暮らす。

■私岩佐のFacebookページ
で、軽く紹介しています。

さて、家業(指定学生服など販売)をサポートするようになって1年ほどが経つ。
さほど儲からないし、おまけに少子化がもろに影響する業種。
「継ぐ」のは、私も兄弟も及び腰だった。
とはいえ、地域独占の組合販売。
一定の売上は見込めるので、名義を長男である私にして
遠方(車で1時間~1時間半)からサポートすることにした。

キッカケは母親が神経痛で戦力外がになったり、
父親の入院が重なったり・・・
まあ、いろいろあったが、敏腕パートさんが入社したことで
地域の子供達には迷惑をかけない体制にはなったなかと思う。

父親85歳。母親82歳。
父親は退院後もまだまだ元気で
「仕事があるだけありがたい」とお店に出勤し
パソコンを使って、経理や在庫管理、
そして、パートさんへのスキルの伝承(写真添付)を続けている。
自分の父親ながらそのモチベーションはすごいなと頭が下がる。
暗算なんて私よりはるかに速い・・・。

母親は神経痛などでよちよち歩き。
同時に仕事が戦力外になり一気に老けた。
軽く痴呆の感じも出てきて(本人は違うというが。。。)
何につけてもモチベーションが一気に下がったように思う。
一日中ぼーーとしているのは本人も苦痛らしい。

44年前に母親中心(父は当時サラリーマン)で
お店を立上げ、自分の父(私の祖父)から受け継いだ
商売センスで、お店を駄菓子屋からスタートし
クリーニング店を併設し、今の学生服販売へと「変化」させ守り続けてきた
あのパワフルな母親は何処へ・・・寂

では、話を「65歳からの起業」に戻そう。

①定年後の起業に大事なのは
まず「健康」。当たり前ですよね。
健康でないとモチベーションが確実に下がる。
身体は大事な経営資源だ。母親を見ているとホントに思う。

②そして「行く商売」より「来てもらう商売」のほうがいい。
お客様が来店していただく商売だ。年を取ると
移動するのが、とてもいろいろ面倒になる。
もちろん、得意な方はネット販売もいいだろう。

③できれば自宅兼お店(仕事場)スタイルがベスト。
できる限り、移動距離をおさえたいのと
なにより事務所家賃などの「ランニングコスト」を下げたい。

④「年金だけは足りないから起業」はNG。
年金で最低限の生活ができる状態でこそ
「自己実現」を達成できる起業だ。
年金だけでは生活できない・・・という人は
パートタイムの選択がベストだろう。

まだまだ書きたいことはあるが、
「65歳からの起業」は、若い人にはない人脈や経験がある。
一定の条件がそろえば、「やる」ほうがいい。
長生きすると思うし、活きるモチベーションが保てる、と思う。

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という方は古民家plusへご相談を。

学生服販売の「いわさ商店」(古民家plus管理人岩佐の実家)


いわさ商店 スキル(刺しゅう作業)の伝承